防災のための公開講座『停電に備える在宅医療』~安全な電源確保の基礎知識~(2023 年3 月23 日実施) 「実施報告書」を公開しました

SDGs のスローガンとして「誰一人取り残さない」と唱っておりますが、災時に困難や課題をもっとも抱えるのは、疾病・障害のある方々です。とりわけ、人工呼吸器や酸素濃縮器、吸引器、加温加湿器、電動ベッドなど電気を必要としている場合、災害時の停電は生死にかかわる問題です。「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(2021 年9 月18 日施行)の附則第二条には「政府は、(中略)災害時においても医療的ケア児に対する支援のあり方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする」と示しています。在宅生活において医療機器を使用している場合、災害時の停電への対処については、行政、医療機関、医療機器メーカー、電力会社などと課題解決に向けて、ご本人、ご家族が基礎的な知識も持ち、ともに取り組むことが大切だと考えております。

そこで、今回、「停電に備える在宅医療-安全な電源確保の基礎知識」と題して公開講座を開催致しました。対面とオンラインの同時開催でしたので、配信に当たってはいくつかのトラブルがありましたが、皆様からは引き続きこうした講座の開講を期待していただきました。

参加者は、医療機器の利用者やそのご家族と共に、行政、医療、福祉事業、教育など多くの関係者を含めて、82 名の方々からお申込みをいただきました。そして、神奈川県内に留まらず、5 都府県からもご参加をいただきました。なによりも講義に加えて、実際に電動車からの給電をデモンストレーションすることで、理解も進み、また、課題なども見えてきました。今後ともさらに適切な情報提供のため、本報告書を基に検討を進め、利用者と関係行政、医療機関、福祉事業者、充電器・蓄電器メーカー、自動車メーカー等と共に展開していきたいと考えております。

ご関心がありましたら、ぜひ下記より「報告書」をダウンロードしてお読みください。